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多発性骨髄腫
多発性骨髄腫の概要
多発性骨髄腫は、血液細胞の1つである「形質細胞」ががん化する血液のがんです。形質細胞はBリンパ球が分化したもので、免疫グロブリン(抗体)という、病原菌から体を守る働きをするタンパク質をつくっています。がん化した形質細胞は骨髄腫細胞と呼ばれ、骨を破壊します。骨髄の至るところで殖えるものを多発性骨髄腫細胞と呼び、その他の部分で“かたまり”(腫瘍)をつくった場合には、形質細胞腫と呼ばれます。病状が進行し始めたら、主に抗がん剤で治療しますが、治療の効果で生存期間が延長していきます。
多発性骨髄腫のリスク要因・予防法
遺伝的素因と環境因子が関係しているといわれています。遺伝的素因では、免疫グロブリン遺伝子の存在する14番染色体の転座や、他の染色体の数の異常によるものです。
環境因子は放射線被ばくや化学薬品、ダイオキシンの暴露等といわれています。
多発性骨髄腫の検査方法
尿検査、血液検査、血清タンパク分画、免疫グロブリン検査、骨髄穿刺、X線、CT、MRI検査、PRT検査など。
多発性骨髄腫の治療方法
初回治療、維持治療、再発・難反応期治療に分けられます。
まず、抗がん剤治療で、病状を安定させます。66歳以上または移植条件を満たさない方には通常化学療法を、そして65歳以下で条件をみたす方であれば、自己末梢血幹細胞移植を伴う大量療法が考慮されます。その場合、まず大量抗がん剤治療が行われ、若年者を対象とした「大量抗がん剤治療+造血幹細胞移植」で治癒をめざします。移植の条件を満たさない場合や、高齢者では、抗がん剤治療が中心となります。がんが狭い範囲にとどまっている場合には、放射線療法がおこなわれることもあります。治療の中心は抗がん剤です。現在のところ、造血幹細胞移植以外では治癒が期待できませんが、予後が少しずつ改善されてきています。
多発性骨髄腫の主な抗がん剤と副作用
造血幹細胞移植の前に行われるのは、主にVAD療法(ビンクリスチン+ドキソルビシン+デキサメタゾン)です。
良好な状態となった場合、また、条件が整った場合には、移植前処置の大量化学療法が、シクロホスファミドやエトポシド、メルファランなどを中心として行われます。
初期治療の通常化学療法として
MP療法(メルファラン+プレドニゾロン)
VAD療法(ビンクリスチン+ドキソルビシン+デキサメタゾン)
ROAD療法(ラニムスチン+ビンクリスチン+ドキソルビシン+デキサメタゾン)
など
維持療法として
インターフェロンとプレドニゾロンなど
再発・難反応例として
サリドマイド、ボルテゾミブ、レナリドマイドなど
- <副作用について>
- メルファランやシクロホスファミド:骨髄抑制など
シクロホスファミド:出血性膀胱炎を引き起こすこともあります。
ドキソルビシン:骨髄抑制がよくみられる薬ですが、心筋障害(うっ血性心不全)にも注意が必要。
ビンクリスチン:手足の疼痛やしびれなどの末梢神経障害がおこりやすいのが特徴です。。ボルテゾミブ:副作用が比較的軽微といわれています 吐き気、嘔吐、脱毛、発疹、倦怠感なども多くの薬で見られます。



